オペレッタ「こうもり」は最高ですね!

日曜日は楽しみの休みなので、待ち遠しくためておいたオペラのDVDを見ることにしました。
昔はオペラなど退屈そうで、時間はかかるしどどこが面白いんだろうと思って敬遠していたのですが、「冬のソナタ」「チャングムの誓い」など韓国ドラマほどではありませんが、結構はまってしまいます。
見出すと役者を見る楽しみあり、有名なアリアの楽しみあり、衣装や舞台の豪華さや美しさの楽しみありなどなかなかものです。

まずは「椿姫」です。この作品の原作は「椿姫」だそうですが、オペラになって「ラ・トラビアータ」という名前がつけられたたのだそうです。このトラビアータの意味は「迷う、まちがう、堕落する」などの意味なのだそうです。しかし、みんな椿姫と呼んでいますので、その名前の方が有名ですね。
私の持っているDVDは1994年12月収録のショルティー指揮の、コヴェント・ガーデン・ロイヤル・オペラでのライブです。アンジェラ・ゲオルギューのヴィオレッタはさすがに美人で、この薄幸のヒロインには最適ですが、私にはすこし可愛らしさと歌にもやわらかさがほしいように思えました。1幕2幕の衣装はたいへん豪華でよく似合っていて美しさに輝いています。
このオペラの曲は、前奏の時から有名な、なじみのあるメロディーが次から次へと出てくるのでたいへん楽しめます。
「乾杯の歌」やヴィオレッタの「ああ,そはかの人か…花から花へ」など有名なアリアもこの場面でこんな風に歌われるのかというのがわかると、いっそう感情移入が行われて、胸をゆり動かされるような感動と快感に酔うことが出来ます。
特にアルフレード役のフランク・ロパードはもみあげが特徴的で面白く、また顔つきといい、姿かっこうといい、仕草としい、私の勤務する会社の社員にそっくりなので、そのキャラクターがオーバーラップし、自然に笑えてきますし見ていてあきがきません。本当に楽しめる配役です。引く手あまたの高級娼婦をものにするという意味でのジゴロぶりというのにはちょっと違うかなという気がしますが、それだけにアクや嫌味がなく、純朴で、ヴィオレッタ一筋に愛しつくす男という意味では適役なのかもしれません。
第2幕のパリ郊外における田舎生活の場面は、ちょっと寒々とした感じで、期待とはちがったものでした。映画で有名なヴィオレッタ…ストラータス、アルフレード…ドミンゴのメトロポリタンのDVDの評では「第2幕の冒頭でヴィオレッタが花を摘んだりボートに乗ったり川に落ちたり、生き生きと田舎での生活を満喫している場面。胸がキュンとするほどの愛くるしさ!」と書かれており、なんとも魅力的な映像だと思えるのですが、ここらあたりが舞台のオペラの短所でもあるのでしょう。しかし、そういった舞台の設定の限界はあるもののなかなか迫力がある楽しめるものです。
(このストラータスとドミンゴの椿姫が欲しくて探し回っているのですが、絶版でどこにも在庫がなく、中古品もないので、もし購入できる方法をご存知の方がおられましたらご紹介いただけますとありがたいです。・・・その後やっとアメリカのamazonで購入することができました。こちらも評判どおりに最高です。オペラを始めて見るにはこちらの方が入りやすいかもしれません)
また立て続けにヨハンシュトラウス2世の喜歌劇「こうもり」を見ました。
このこうもりは、カルロス・クライバー指揮のバイエルン国立管弦楽団、バイエルン国立歌劇場バレエ・合唱団のもので、このクラーバーの「こうもり」は絶品であるとどこの評にも書いてあるので、何とかインターネットで探しつくして購入したものです。
クライバーの指揮ぶりはたいへん楽しく最高の出来です。クライバーは難しい人で、気が向かないとキャンセルしたりたいへんなのだそうです。しかし、それだけにどんな舞台でもまず間違いなく素晴らしい指揮をするのもクライバーです。また一昨年惜しくもクライバーは亡くなってしまいましたがそれまでは、正月のこうもりは絶対にクライバー以外には振らせなかったのだといいます。これは聴衆者と楽団員の堅い結束によって守られている不文律だそうなので、それから考えてもこのバイエルンのこうもりの素晴らしさがわかろうものです。
いきなり前奏曲から私の好きな、なじみのワルツが始まりましたが、わたしはこの曲が「こうもり」の曲とは知らず、また「こうもり」なんて何と「変な名前のオペラだな」などと思っていましたので、これが「こうもり」なのかと感動してしまいました。
喜歌劇というだけあって時間を忘れるほど楽しめるのは素晴らしいことです。特に2幕目はこれでもかこれでもかというほど楽しいショーが連続しますので最高に楽しめます。
特に夜会を主催するロシアのオルロフスキー侯爵が出てきますが、はじめは随分背の低い男性だと思っていたのですが、歌を聞くと(アルトだそうです)女性だとわかって納得しました。昔よく見に行った宝塚歌劇のような雰囲気です。それはそれで独特の仕草があって楽しめます。
フィガロの結婚のケルビーノも女性の男役でたいへん魅力的で、いろんなケルビーノを見てみたいという気にさせますが、このオルロフスキー侯爵もカウンターテナーの男性が演じることもあるそうで、そのキャラクターの違いを比べてみるのも今後の楽しみですね。

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